お灸について
きゅう【灸】
モグサを皮膚の特定の部位〈つぼ〉に置き、これを燃焼させて適度な熱刺激を与え、これによって生体の違和を除き、自然治癒力を促進させ、病気を治す療法。
出典:株式会社平凡社世界大百科事典 第2版
モグサ【艾】
キク科の植物ヨモギを乾燥させ、葉裏の白い毛を集めたものがモグサです。葉、茎、枝などの不純物が多いモグサは燃焼温度が高く、不純物が少ないと燃焼温度が低くなります。
お灸の種類
お灸にはたくさんの種類があり、鍼灸院によって取り扱いも異なります。
用途や施術部分に適したお灸を、ご提案させていただきますので、当店にお越しの際は普段のお悩みをお伝えくださいませ。
直接灸
モグサを直接皮膚にのせ燃焼させます。
隔物灸
モグサと皮膚の間にショウガ、クルミ、塩、味噌などを置きます。
台座灸
紙で包んだモグサの下に台座があるもの。
棒灸
棒状にしたモグサの先端を燃やし皮膚に近づけます。
電気灸器
火を使わず煙も出ず、温度調整が可能なため、耳、鼻、目の周りに使用できます。
おわん灸
直径12㎝の陶器にモグサを入れ燃やし、背中や腹部をあたためます。
箱灸
箱の底面を当てアプローチするため、背中や腹部など広い範囲に適しています。無煙のお灸です。
こんな症状の方へ
肩こり
腰痛
頭痛
更年期障害
お灸の期待できる効果
個人の体質や状態によって異なり、すべての人に同じ結果が得られるわけではありません。
また、お灸は補助的な治療方法であり、重大な健康問題に対しては医療機関での診断と治療が必要です。お灸を始める前には、専門家と相談することをお勧めします。
血行促進 | 温熱刺激が血管を拡張させ、血行を促進します。これにより、筋肉の緊張がほぐれ、痛みや凝りの緩和が期待できます。 |
気の流れを整える | 東洋医学では、体内の「気」の流れが滞ると健康問題が起こるとされています。お灸は気の流れを改善し、体のバランスを整える効果があるとされています。 |
免疫力の向上 | 熱刺激により免疫システムが活性化され、体の抵抗力が向上すると考えられています。 |
リラクゼーション効果 | 温かさによってリラックス効果が得られ、ストレスの軽減につながります。 |
内臓機能の改善 | お灸の刺激が反射的に内臓機能に作用し、消化不良や便秘などの改善が期待できます。 |
冷え性や不眠症の改善 | 体を温める効果により、冷え性の改善や、リラックス効果による不眠症の緩和が報告されています。 |
痛みの緩和 | 頭痛、生理痛、関節痛など、さまざまな種類の痛みに対して効果があるとされています。 |
お灸の注意点
- ひどい体調不良時、飲酒後、発熱時、入浴前後1時間は灸をしない
- 換気のできる場所
- タオルを敷く
- 焦げてもいい服
- 手の届く場所に受け皿を用意する
- 同時に何か所も灸をしない
- 熱いのを我慢しない
- 完全に消火してから捨てる
- 灸を「業」(ごう・施術する意志を持って他者の治療に当たること)としてすえるには「きゅう師」の国家資格が必要
長時間、灸をすると倦怠感、めまい、貧血などの症状がでることがあります。
これは血行が良くなることで現れる一時的な症状です。
お灸のあとは水分を多めにとって、ゆっくりとリラックスして一休みされることをおすすめします。
「灸」はカラダが元々持っている自然治癒力を引き出す方法ですが暴飲暴食、睡眠不足など不摂生な生活を続けていると効果が出にくいです。
過労を避け、適度な食事、運動、十分な睡眠を心がけ、以上の約束を守って安全に灸を楽しみましょう。
セルフケアで灸をするとき避ける箇所
- 顔面・首の前側
- 肘の内側
- 膝の裏側
- 陰部
鍼の期待できる効果
人の体質や健康状態、治療を行う鍼師の技術によって異なるため、全ての人に同じ結果が得られるとは限りません。
また、鍼治療は補助的な治療法として用いられることが多く、特定の症状や状態に対しては、専門の医療機関での診断と治療が必要です。
痛みの緩和 | 背中の痛み、首の痛み、関節痛、頭痛、生理痛など、様々な種類の痛みの緩和に効果があると報告されています。鍼が痛み関連のシグナルを遮断し、自然な鎮痛物質の放出を促進することで、この効果が生じると考えられています。 |
ストレスと不安の軽減 | 鍼治療が自律神経系に作用し、リラクゼーション効果をもたらし、ストレスや不安感の軽減に役立つとされています。 |
免疫システムの強化 | 体の自然な治癒力を高め、免疫システムの機能を改善する効果があるとされています。 |
消化機能の改善 | 鍼治療が消化器系の働きを促進し、便秘や下痢などの消化不良の症状を改善することが報告されています。 |
不眠症の改善 |
睡眠の質を向上させる効果があるとされており、不眠症の人に対して有効であるとの報告があります。 |
鍼の注意点
治療後に軽度の出血、痛み、内出血、または疲労感を経験することがありますが、これらは通常一時的なものです。万が一、治療後に異常な症状が現れた場合は、直ちに担当した治療師や医師に相談してください。